株式会社ノイズ研究所

製品情報 静電気試験器 始業前点検の方法

NoiseKen

始業前点検について

静電気試験は、帯電した人体から電子機器に放電する静電気現象を模擬し、その電子機器の耐性を評価するための試験です。ここでは、国際規格IEC 61000-4-2規格の内容を中心に、始業前の接触放電電流波形の測定方法を記載します。

(1)準備するもの

製品名MODEL名備 考
静電気試験器ESS-PS1 or ESS-S3011A
放電ガンGT-31S or GT-30RA
オシロスコープ帯域2GHz以上
電流ターゲット06-00094A
ターゲット取り付け板、
またはファラデーケージ
03-00027A、03-00052B、
FC-200
正式測定はファラデーケージを推奨
同軸ケーブル02-00157AESD電流ターゲット 06-00094Aに付属
アッテネータ(20dB)00-00022AESD電流ターゲット 06-00094Aに付属
放電ガン固定台座03-00061B
GNDケーブル保持スタンド03-00060A

(2)接続方法

静電気試験器 始業前点検の方法 製品イメージ画像

※上記の図は、ターゲット取付板を使用した場合での測定例です。

静電気試験器の放電電流の波形を確認する方法を下記に記術します。

ターゲット取付板またはファラデーケージなどの金属板の中央に規定の電流ターゲット(06-00094A)を取り付けます。
※ターゲットより周辺0.6m以上を確保したシールドルーム壁面も使用できます。
(ターゲット取り付け板 MODEL:03-00052B、またはファラデーケージMODEL:FC-200をお勧めします。)

オシロスコープを準備します。
オシロスコープの入力インピーダンスを50Ωに設定します。
オシロスコープの保護とインピーダンス整合のために、上図の順序に従ってアッテネータ(20dB)を接続ください。

放電の電極(放電ガンの先端チップ/尖型)をターゲットに接触させ、静電気試験器を接触放電モードに設定します。

放電ガンのグラウンドケーブルは、そのケーブル長の真ん中で後方に引っ張り、ターゲットより0.5m真下の位置の端子に接続します。

試験器の極性/電圧/回数を設定しSTARTします。放電間隔は1秒以上に設定します。

【出力波形規定】

静電気試験器 始業前点検の方法 製品イメージ画像
放電電流波形および波形の特性
レベル表示電圧kVピーク電流Ip(±15%)
A
立上り時間tr
(±25%)ns
30nsでの電流(±30%)A60nsでの電流
(±30%)A
12kV7.5A0.8ns4A2A
24kV15A0.8ns8A4A
36kV22.5A0.8ns12A6A
48kV30A0.8ns16A8A

接触放電電流波形パラメータ

【実測波形例】

静電気試験器 始業前点検の方法 製品イメージ画像

電流波形全体

5A/div 20ns/div

静電気波形+8kV_Ip

立ち上がり波形

5A/div 1ns/div

※上記の出力波形はIEC 61000-4-2 ed2.0規格での規定です。

● この測定器(ターゲット-20dBATT-6dBATT)の組み合わせで、放電電流10A に対し、オシロスコープへの入力電圧は、1Vとなります。

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